自分のご両親や祖父母に介護が必要になった時、思い浮かぶ介護保険サービスは何になりますか?
まずは自宅での介護を考えるご家族様が多いと思います。
自宅での介護となれば、訪問介護や訪問看護、福祉用具など様々なサービスがあります。
でも家族は仕事で家を空けていない、でも一人で家にいてもらうのも不安。
ご家族様が日中安心して家を空けることができる、日帰りで外出する介護保険サービスと言えば『デイサービス』になります。
今回はデイサービスを利用するきっかけやサービスの内容についてご紹介します!
ぜひ参考にしてください!
デイサービスを利用するきっかけは?
介護保険サービスの中でも、『デイサービス』はよく耳にするサービスではないでしょうか?またデイサービスはどんなサービスと聞かれたら、日帰りのサービスと答える方も多いと思います。
デイサービスを利用しようと思うきっかけは下記になります。
・自宅でのお風呂に入ることができなくなった。
・身体機能が低下してきた。
・家族が仕事で日中不在にするので、食事が心配。
・家での生活が多いから、家族以外と交流することがなくなった。
・独居生活なので、引きこもりがちになっている。
・夫婦で生活しているがお互いストレスが溜まり、少し距離を置きたい。
など、ご家庭のご事情によって利用するきっかけは様々あります。
介護サービスを利用するのは、まだ早いと思う高齢者の方もいらっしゃいますが、いざ必要になる前からサービスを利用して環境に慣れていただくことも大切です。
デイサービスのサービスの内容は?
デイサービスのサービス内容は主に、食事、入浴、リハビリが中心となります。
ご家族様と同居していても、仕事で日中不在にするので食事の準備ができない、自宅でのお風呂に入ることができなくなった、下肢の筋力が低下してきたなどご家庭によって課題は様々です。
デイサービスのサービス内容についてどのようなサービスを受けることができるのかご紹介します。
食事
栄養バランスのある食事を摂ることによって、健康を保持します。特に独居生活の高齢者の方にとっては在宅ではバランスのある食事を摂れていないことや、食欲不振にて栄養がしっかり摂れていないこともあります。
また食事を食べている様子を、看護職員や介護職員が観察することによって嚥下機能の状態を把握したり早期発見できるのは自宅では難しいのではないでしょうか。
嚥下機能が低下するとむせ込みやすくなり、窒息や誤嚥性肺炎を起こす危険もあるので注意が必要ですよね。
食事を摂って栄養バランスを維持するだけではなく、嚥下機能の状態も観察することができます。
入浴
入浴することによって、清潔を保持し皮膚疾患や感染症を防ぐことができます。また自宅で入浴することができない方でも、デイサービスでは介護職員が介助を行いますので安心して入浴することができます。
入浴することによって、皮膚状態を観察することができるため、皮膚疾患の早期発見にも繋がります。
リハビリ(機能訓練)
身体を動かすことにより、運動機能の低下を防ぐことができます。
特に高齢者は下肢筋力が低下し転倒するケースが増えます。転倒し大腿骨を骨折することにより、歩行ができなくなり車椅子生活になる危険もあるのでできる限り避けたいですよね。
また寝たきり状態になるとご家族様の介護負担が増すことから、リハビリで運動することは自立生活を継続するためにも必要です。
デイサービスの1日の流れは?
デイサービスの1日の流れは、施設によって異なります。
参考ではありますが、大まかなデイサービスの1日の流れについて下記にご紹介します。
09:00 ご自宅にお迎え。 09:30 施設に到着→手洗いうがい→バイタル測定、朝の会。 10:00 入浴やリハビリ、脳トレやプリントで午前の活動。食事前の口腔体操。 12:00 昼食。 13:00 口腔ケア。 14:00 レクリエーション。 15:00 おやつの時間。 16:30 送迎車に乗り、ご自宅へ。 |
施設によって、提供時間が異なりますのでお迎えやお送りの時間は各施設によって異なります。
詳しいタイムスケジュールにつきましては、ご利用を検討しているデイサービスに確認していただくことがおすすめです。
デイサービスの利用料金は?
デイサービスを利用したいと考えていても気になるのは費用です。
デイサービスの利用料金はどのくらい掛かるのでしょうか?
介護保険サービスは、介護度によって地域によって介護保険の負担金額が異なります。また所得によっても介護保険の負担割合が1〜3割と割合が違います。
デイサービスは事業所によって提供時間が異なることから、提供時間と介護度によって下記の表になります。
要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
3〜4時間未満 | 368 | 421 | 477 | 530 | 585 |
4〜5時間未満 | 386 | 442 | 500 | 557 | 614 |
5〜6時間未満 | 567 | 670 | 773 | 876 | 979 |
6〜7時間未満 | 581 | 686 | 792 | 897 | 1,003 |
7〜8時間未満 | 655 | 773 | 896 | 1,018 | 1,142 |
8〜9時間未満 | 666 | 787 | 911 | 1,036 | 1,162 |
※1単位10円として、介護保険の負担割合1割負担での金額。2021年4月時点での情報です。
例)デイサービスでの介護保険負担割合の金額
要介護1 1割負担 7〜8時間未満 1日の介護保険の負担金額は、655円
要介護1 2割負担 7〜8時間未満 1日の介護保険の負担金額は、1,310円
デイサービスでは、運動やお風呂に入ることによって1回あたり追加の金額が加算されます。下記の表は主な加算です。他にも加算はありますが施設によって、掛かる加算は異なります。
個別機能訓練加算Ⅰイ | 56円/回 |
個別機能訓練加算Ⅰロ | 85円/回 |
入浴介助加算Ⅰ | 40円/回 |
上記の介護保険の負担割合とは、別途で食事代(実費)が発生します。
施設によりますが、食事代は昼食代または昼食代+おやつ代として発生します。
介護保険の負担割合と食事代で、デイサービスが1日どのくらいの金額が発生するかご説明します。
例)要介護1 1割負担の方 7〜8時間未満のデイサービスをご利用。個別機能訓練加算Ⅰイと入浴加算を利用した際の金額。
655円(介護保険の負担金額)+96円(個別機能訓練加算Ⅰイと入浴加算を利用)+850円(昼食700円+おやつ150円)=1,601円/1日
となります。
介護度や提供時間、加算、食事代と施設によって違うため、詳しい料金につきましては施設に確認することがおすすめです。
ただ各施設で大きく費用で異なるのは、食費やおやつ代の実費分になりますので大きく金額の差が出ることはないと考えます。
デイサービスのメリットやデメリットは?
デイサービスのメリット・デメリットはどうなのでしょうか?
まずはメリットについては下記になります。
・他者との交流によって認知症予防に繋がる!
・リハビリやレクリエーションを行うことにより、身体機能の維持や向上に繋がる!
・バランスの良い食事を摂ることができる!食べることが楽しみになる!
・入浴することによって、清潔を保持することができる!
・デイサービスでバイタル測定など、健康管理をすることにより健康状態を把握できる!
メリットとしては、運動や入浴など自宅でできなくなってきたことをデイサービスで補うことができるので有難いですね!
また自宅にいると家族以外の人との交流が少なくなることもあるので、他者との交流を作ることによって日常生活の活気作りにもなります。
次にデメリットについては下記になります。
・他者と交流することに対して、ストレスを感じる。
・費用面で負担を感じる。
メリットの他者交流とは反面、もともと人と接することが苦手な方にとってはストレスを感じるかもしれません。ただ、デイサービスに行ってみたら今まで苦手だったことが楽しみや居心地の良い時間と感じるようになったご利用者様もいらっしゃいます。
スタッフやご利用者様の環境によって相性もありますので、まず通ってみることがおすすめです!
費用面についても、デイサービスは介護保険の負担割合分と昼食代、おやつ代の費用になりますので、費用が気になる方は毎週ではなくても隔週や月数回と生活に合わせた利用方法も可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
デイサービスを利用するきっかけは?サービスの内容についてご紹介致しました。
デイサービスは日帰りでご利用できるサービスなので、ご利用者様も安心して利用することができるのではないでしょうか?
また1日過ごすのは難しいと思うのであれば、半日のみのデイサービスもありますので少しずつ慣らしていくのもおすすめです。
介護保険サービスは、ご利用者様が安心して過ごしていただくのとともにご家族様の介護負担の軽減に繋がりますので、ぜひご利用してみてください!
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